Japanese
English
研究
マイクロプレート光度計を用いた血清IgEの酵素免疫測定法
An Enzyme Immunoassay for the Measurement of Immunoglobulin Ein Human Serum Using a Microplate Spectrophotometer
松永 清二
1
,
井上 武志
1
,
遠藤 雄一
1
,
大滝 幸哉
1
Seiji MATSUNAGA
1
,
Takeshi INOUE
1
,
Yuichi ENDO
1
,
Sachiya OHTAKI
1
1宮崎医科大学附属病院検査部
1Central Laboratory of Clinical Investigation, Miyazaki Medical College Hospital
pp.90-93
発行日 1983年1月15日
Published Date 1983/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542911778
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
はじめに
ヒト血清中のIgEの測定についてはいくつかの酵素免疫測定法(EIA)が開発されている1〜5).Hoffman1)は抗IgE抗体結合プラスチック製チューブとアルカリホスファターゼ(ALP)標識IgEを用いた競合法を報告した.Guesdonら2)はグルコースオキシダーゼ標識抗IgG抗体を用いたSRID法を,またWeltmanら3)はβ-D-ガラクトシダーゼ(β-Gal)標識家兎抗ヒツジIgG抗体を用いた二抗体法を,Guesdonら4,5)はβ-Galなどの酵素で標識した抗IgE抗体を用いた固相法を報告した.Hoffmanらの方法1)における測定感度は,10μlの血清試料を用いて50IU/mlという値であった.また20μlの血清試料を用いるGuesdonらのSRID法2)においては20IU/ml,500μlの血清試料を用いるGuesdonらの固相法4,5)においては5IU/mlあるいは2IU/mlという測定感度が報告されている.これらの方法においては酵素とIgE,あるいは抗IgE抗体との結合にグルタルアルデヒドが架橋剤として用いられてきた.グルタルアルデヒドによる架橋は測定に不都合な過度の重合を起こす危険性がある.われわれは抗体の力価には影響を与えないジマレイミドを架橋剤とし,また標識酵素としてβ-Galを用い酵素抗体複合体を作製した.
Copyright © 1983, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.