特集 臨床検査のシステム化
自動化とコンピュータ
3.プログラム・パッケージ
田中 博
1
1東京大学医学部医用電子研究施設
pp.1278-1286
発行日 1982年11月1日
Published Date 1982/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542911692
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
臨床検査のシステム化とプログラム・パッケージ
臨床検査部門へのコンピュータ導入は,検査依頼や検査室から発生する患者病態情報の収集・蓄積・管理・検索などの処理の一貫化・統合化,すなわち検査室を中心とした情報流通のシステム化を主な目的として推進されている.
これらのシステム化の価値は,情報管理の効率化・省力化のみではなく,系統的に蓄積・管理されたデータをさまざまな目的に応じて解析し,それらの結果を基礎,臨床の各部門の活動にフィードバックすることにある.例えば,精度管理や正常値設定のための各種検査値の分布の検定,病態解析のための各検査値間の相関構造の抽出などのデータ解析は,検査部門自体の水準の向上に直結するが,これらの分析はシステム化されたデータに基づいて,日常的かつ効率的に実行し得るのである.
Copyright © 1982, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.