今月の主題 生体電気インピーダンス
技術解説
インピーダンスカーディオグラフィーによる心機能の評価
藤浪 隆夫
1
,
高田 和夫
1
,
奥田 宣明
1
Takao FUJINAMI
1
,
Kazuo TAKADA
1
,
Noriaki OKUDA
1
1名古屋市立大学医学部第三内科
pp.379-389
発行日 1982年4月15日
Published Date 1982/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542911519
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はじめに
生体の組織や体液は電気の導体であり,交流波の通電によって生じる抵抗をインピーダンスという.この値は組織と電流によって規定される.通電によって生じるインピーダンス変化を生体の生理学的な変化の研究に用いる試みは,決して新しい方法論ではなく,すでに1932年にAtzlerとLehman1)が,胸部に通電して心拍動とともにコンデンサーの容量変化を生じることを報告し,ジェレクトロカーディオグラフィー(Dielektrokardiographie)と名づけた.その後,Whi-tehornら2)(1949年),Von Schuhfriedら3)(1950年)によって研究がなされ,Nyboerら4)(1950年)が初めてインピーダンスプレチスモグラフィー(impedanceplethysmography;IPG)と呼び,血流量を算出する方法を提唱した.
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