Japanese
English
研究
組織の2,7-フルオレンジアミン法によるペノレオキシダーゼ反応
Peroxidase Staining by 2,7-Fluorendiamine Method in Tissue.-Comparative study with Naphthol AS-D chloroacetate method
小畠 勝巳
1
,
葛城 ひとみ
2
,
菊池 昌弘
3
Katsumi KOBATA
1
,
Hitomi KATSURAGI
2
,
Masahiro KIKUCHI
3
1福岡大学病院病院病理部
2福岡大学病態構造系総合
3福岡大学第1病理
1Dept. of Pathology, Fukuoka Univ. Hospital
2Pathomorph. Div of Res. Lab., Fukuoka Univ. School of Medicine
3First Dept. or Pathology, Fukuoka Univ. School of Medicine
pp.204-206
発行日 1981年2月15日
Published Date 1981/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542911161
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はじめに
組織レベルでの骨髄系細胞鑑別には,従来ベンチジン法によるペルオキシダーゼ染色が用いられていたが,ベンチジンの発癌性が明らかになって以来,McJunkin法が使用不可能となった.そこで,ベンチジンを用いない新しい方法が開発されてきている.その一つに,Graham-Karnovsky法があるが,これに用いられるDAB (3,3'-ジアミノベンチジン)は高価で,鋭敏な反応だけに固定剤によって影響を受けやすいことから1),今日ではペルオキシダーゼと同じ目的で用いられるナフトール-AS-D-クロロアセテート(NASDCI法)の使用頻度が高くなってきているようである2,3).しかしNASDCIは肥胖細胞が強く反応するために,その鑑別が困難である.
そこで我々は,ベンチジンやDABに替わる2,7-フルオレンジアミン(2,7-F1)に注目し,血液塗抹標本で報告された福大法4)を組織切片に応用できないかと検討し,有効な結果を得たのでここに報告する.
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