研究
心臓の電気活動が脳波記録に混入する要因—血圧と体格との相関
阪本 実男
1
1大阪府立成人病センター脳神経科脳波室
pp.1517-1521
発行日 1976年12月15日
Published Date 1976/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542909636
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はじめに
脳波の記録はアーチファクトとの戦いであると言われるほど,アーチファクトの混入が多い.その中でも被検者に由来するものが高率を占めるようである.このアーチファクトで比較的連続して見られるものに心電図の混入があり,単極誘導の記録で目立つ.この原因は次の三つに大別されよう.①電極接触抵抗値が高値である,②被検者が接地された金属に触れている,③被検者の体格や機能的要因により心臓の電気的位置が横位である.ここで,⑧は経験的に知られているが,この種の報告が一,二あるだけで統計的に検討したものはみない.著者は,この現象を臨床的所見と無関係に視覚的観察による心電図との関係を統計的に検討して報告1,2)した.
今回は心電図,血圧,体格と本現象の相関について視覚的観察で統計的に検討した.
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