検査機器のメカニズム・45
漏電しゃ断器
小林 勲
1
1大崎電気工業株式会社技術部
pp.1010-1011
発行日 1975年9月15日
Published Date 1975/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542909103
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1.漏電しゃ断器の働き
いろいろの電気機器,例えば電気洗濯機の絶縁が悪くなって,その金属製外箱に漏電すると,これに触れた人は感電し,条件によっては致命的な結果を来す(図1).これを防ぐため銅板や金属棒を地下に埋め込んで接地極とし,それに金属製外箱をつなぐいわゆる接地(アース)を施すことが,古くから行われてきた(図2).しかしこの接地だけでは,金属製外箱の大地に対する電圧を安全な値まで低めることは一般に難しく,感電を防ぐ効力が乏しいので,1930年ごろヨーロッパで漏電しゃ断器が生まれた.
漏電しゃ断器は,原理上電圧動作形と電流動作形の二とおりに大別されるが,現在は,各国ともに,電流動作形のものを主として用いている.
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