特集 日常臨床検査法
Ⅶ.生理
1.負荷試験—1)心電図,心音図
蔵本 築
1
1東京都養育院病院内科
pp.1533-1537
発行日 1974年12月25日
Published Date 1974/12/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542908823
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負荷心電図
1.負荷心電図の目的
負荷心電図は狭心症様の胸部圧迫感,疼痛があるが,安静時心電図が正常またはわずかな変化を示すにすぎない時,発作が冠不全によるものかどうかを調べるために行われる.狭心症のある人でも安静時心電図はほぼ半数が正常であり,狭心症発作は普通数分以内に安静によりおさまることが多く,長時間の連続モニターなど特別な方法を用いなければ,発作時の心電図変化を確認することはできない.したがって運動などの負荷を加えて心臓の酸素需要を増加させ,心臓の酸素不足(冠不全)の状態を心電図で判定する方法である.このように負荷心電図検査は狭心症を誘発する危険があるため,医師の指導のもとに十分注意して行うことが必要である.
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