論壇
中央検査部における研究
松原 高賢
1
1熊本大中検
pp.526-527
発行日 1974年5月15日
Published Date 1974/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542908537
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中央検査部に勤務するようになって頭を悩まし続けているのは,技師の皆さんにいかにして研究の時間を浮かしてあげるかということです.毎日残業を続けても検体をさばき切れずに外注せざるを得ぬ状態ですから,研究に手の回る余裕はほとんどありません.かといって同一操作の機械的なくり返しである日常業務に追われるだけでは,仕事の質の向上も望まれず,仕事の楽しみも生まれません.この悩みの根本的解決は定員増加という政治的配慮と作業の全自動化という学問の進歩にまつほかはありませんが,その日がいつ来るやら心細いものです.
かように悔やんでいるだけでは何の足しにもなりませんので,知恵を絞って活路を見出そうと努めなければなりません.その実例をお話ししましょう.受け売りや又聞きでは実感が湧きませんので私の経験を申します.自慢話になって聞き苦しいかもしれませんがお許しください.
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