Senior Course 生理
ポケット心電計
岸田 浩
1
1日本医大第1内科
pp.122-123
発行日 1974年1月15日
Published Date 1974/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542908421
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狭心症や各種不整脈の診断には心電図記録が必要であることはいうまでもない.これらの疾患は発作的に起きるので,そのため発作中の心電図を記録しなければ正確な診断をつけることができない.しかしこのような心臓発作は日常生活中いつ起こるかわからず,かつ短時間であるためにこれらの発作を記録するには,よほど偶然でもないかぎり心電図をとることはできない.そういう目的にかなうような心電計としては,常に患者が携行可能で,発作が起きたらただちに心電図記録ができるようなものが要求される.したがって患者自身に携行させるにはポケッタブルな超小型,軽量,操作の簡単なものでなければならない.このような心電計を患者携帯用心電計という.
われわれは約4年前に患者携帯用超小型心電計を開発し,実地診療に供している.それに関する詳細な論文はすでに発表してあるので1,2),ここでは装置の概要と使用方法および臨床応用について述べることにする.
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