Senior Course 血清
酵素結合した抗原による抗体の定量法について—Enzyme-liked Immunosorbent Assay;ELISA
伊藤 忠一
1
1東北大病院中検
pp.1163
発行日 1973年10月15日
Published Date 1973/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542908265
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抗体に酵素を結合させたものを用いて組織における抗原の局在を調べる方法は酵素抗体法として,現在,広く用いられている.このような酵素結合抗体または抗原を用いて試験管内で微量の抗原または抗体を定量する方法について,最近,2,3の論文の発表がある.たとえばEngvallら1,2)はアルカリ性ホスファターゼに精製した抗IgG抗体を結合させたものを用いて抗原量としてはきわめて微量なng/mlというレベルのIgGを測定することに成功しているし,またvan Weemenら3)はペルオキシダーゼとヒト胎盤性ゴナドトロピンに対する特異抗体を結合させたものを用いてゴナドトロピンを測定する方法を報告している.
今回のシニア・コースではこのような酵素と抗原を結合させたものを用いた微量抗体の測定法についてのEn-gvallら4)の最近の論文を紹介しようと思う.
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