新しい機器の紹介
リューコサイトメーターによる白血球算定の使用経験について
北島 幸一
1
,
足立 恵美子
1
,
菅野 与作
1
,
高原 喜八郎
1
1日本専売公社東京病院検査科
pp.1461-1463
発行日 1972年11月15日
Published Date 1972/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542907860
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はじめに
白血球数の算定検査は年々どこの病院でも日常件数の増加に伴って,耳朶採血から静脈採血による検査の方向へと移行してきている.それと平行して抗凝固剤,使用器具,検査法などもまた複雑化しており,近年は各種の自動血球計数装置が目算法にとって替わりつつあるが,いずれも100万円前後の高価品であるのが普及を妨げている.従来から白血球算定は計算板法によつて最も多く行なわれてきたが,この方法は算定が算定者自身の目によるというところから,白血球を他のものから区別するという点ですぐれており,他のどんな精密な機器でもこの点には及ばない長所をもっている.
しかしこれにも,種々の要因で測定誤差を生じてくることはよく知られているところであった.最近われわれは米国Biolar社のリューコサイトメーター(Leucocytometer,以下LMと略す)というセミ自動化白血球専用測定器を使用する機会を得たので,ここにその使用経験を報告する.
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