論壇
臨床検査技師の卒後教育
小林 種一
1
1国立大阪病院
pp.852-853
発行日 1972年8月15日
Published Date 1972/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542907708
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臨床検査技師学校における3年間は,検査技術の理論と実際についての概要の教育を受けたにすぎない.ことに臨床病理といえば,微生物学,血清学,血液学,病理学,寄生虫学,生化学,生理学とその範囲が広く,そのうちの一部門の検査技術をマスターするとしても,かなりの期間実地修練を必要とするものばかりである.また今日の技術者に求められているのは,単に日常検査を行なうだけでなく,理論をしっかり身につけたTechnologistとなることである.
このような社会の要望にこたえるためには,少なくとも卒業直後の5年間を,自らも実技のトレーニング期間であると自覚して,きびしい試練にも堪え,積極的に幅広く勉学する気持をもってほしいのである.この5年間を充実した勉学の日々を続けることのできた人は,将来もすぐれた中堅技師として斯道を進みつづけることを信ずるのである.また新卒技師の受け入れ施設においては,十分に技術習得のできる場を提供すべきである.もし技術指導を行なうことの無理な施設であれば,一定期間,リーダーのいる施設に委託して技術研修を受けさせる必要がある.
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