私のくふう
ガスライターを検査室に応用
大竹 敬二
1
1八王子医療刑務所検査科
pp.377
発行日 1972年4月15日
Published Date 1972/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542907578
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私たちが毎日仕事上で,洗ったり乾燥したり,加温したりするときなどは,以外と時間を要求される.細菌検査の結核菌塗抹加温染色のスライドグラスの加温を行なうのも,加温そのものはたいした時間ではないが,加温するまでに要される時間に,たいへんな苦労がなされている.綿にアルコールを浸して加温したり,ブンゼン燈を無理して逆さにして加温したり,その場かぎりの危険な作業が多い.メランジュール洗浄中にこの火のついた綿を流しに捨てられ,排水される管から火を吹いて,アルコール,エーテルに引火して,女性が顔に軽いやけどをした事実があった.
そこで完全な器具を安全に使用されることに注目し,種々加温染色に適した器具を探したところ,ガスライターの中でM社の製品が加温染色などに向いていたので,検査室で応用できるように改良した.
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