検査技師のための解剖図譜・1【新連載】
肺臓
三島 好雄
1
1東大第1外科
pp.100-101
発行日 1972年1月15日
Published Date 1972/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542907499
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肺の機能は胸郭・横隔膜などの運動によって,外気が鼻咽喉から気管・気管支を経て肺胞にはいり,ここで血液との間でガス交換を行なうことであり,このような意味で肺の構造を気管肺胞系と血管系の2つに分けて考えることができる.肺や組織におけるガス交換は純粋に物理的な現象であって何ら特殊なものではないが,肺呼吸や組織呼吸が効率よく行なわれるためには,血液が体内を循環しなければ無意味であり,呼吸機能と循環機能とはこのように密接な関係にある.
肺は右が3葉(上・中・下),左が2葉(上・下)に分かれているが,この肺葉はさらに数個の肺区域(pulmonary segment)から成立しており,各区域は固有の気管支と動静脈をもっており,解剖学的に単位とみなすことができる.
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