主要疾患と臨床検査・19
薬疹と薬剤
安田 利顕
1
1東邦大・皮膚科
pp.680-684
発行日 1970年7月15日
Published Date 1970/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542906839
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体内に外部からはいってきたもの,あるいは体内の異常のために発生してきた分解産物が,有害物質として働いて,血行性に皮膚に運ばれて発生してくる皮膚病変を総称して,中毒疹toxicodermaと呼んでいる.ときに,外用した薬剤が皮膚,特に粘膜から吸収されて,全身性の皮膚病変を発生してくることもある.たとえば,サバを食べて発生してくる急性募麻疹urticaria acutaは中毒疹の1つである.
中毒症の特徴は,それが左右対側性にみられて,多くの場合汎発性の皮疹であることである.ただし,その疹型としては,次のような種々のものが知られている.
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