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細菌毒素の証明法
土屋 俊夫
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1日大・臨床病理
pp.272
発行日 1970年3月15日
Published Date 1970/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542906729
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細菌毒素には,細菌が培養濾液内および人体内で増殖して,菌体外に産生する高分子の複合タンパク質である外毒素と,菌体内にあるために溶菌せしめるか,あるいは自家融解しなければ体外に遊出しないリピット・多糖質・タンパク質の高分子複合体である内毒素とがある.前者はグラム陽性菌,たとえばジフテリア菌,破傷風菌,ウェルシュ菌,ボツリヌス菌などから産生され,毒作用は比較的強く,易熱性で免疫抗原性に富む.後者は主としてグラム陰性秤菌に含まれ,毒作用は比較的弱く,耐熱性で免疫抗原性は外毒素に比べ弱い.
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