今月の主題 感染症における病原因子
総説
細菌の産生する毒素とその作用機序
唐 光慶
1
,
本田 武司
1
Kokei TO
1
,
Takeshi HONDA
1
1大阪大学微生物病研究所細菌感染分野
キーワード:
毒素
,
侵入性
,
作用機序
,
レセプター
Keyword:
毒素
,
侵入性
,
作用機序
,
レセプター
pp.625-632
発行日 1997年6月15日
Published Date 1997/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542903334
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細菌の産生する毒素はその標的細胞に対する作用機序に基づいて3種類に大別できる.1つは酵素活性を持ち細胞質内に侵入性を有する毒素で細胞質内あるいは細胞膜の内側に存在する基質に作用する.もう1つは細胞質内に侵入しないが膜貫通型レセプターを介してシグナルを入れ毒作用を発揮する毒素である.また,細胞膜に孔を開け細胞を溶解する毒素もある.細菌毒素の作用機序の特徴について,主としてこの3つについて解説する.
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