特集 血清学的検査—その本質と実際
血清学的検査の本質
座談会—血清学的検査の本質
松橋 直
1
,
水谷 昭夫
2
,
河合 忠
3
,
安田 純一
4
,
鈴田 達男
5
,
福岡 良男
6
1東大・医科研アレルギー研究学部
2京府医大中検
3日大・臨床病理
4国立予研一般検定部
5東医大・細菌血清学
6東医歯大・中検
pp.1006-1024
発行日 1969年12月1日
Published Date 1969/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542906590
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
血清学的検査の発展
安田 この座談会,どうしてやることになったかということを一言初めに述べさしていただきます.
私たちが中央検査室制度が板についてきたつていうのは,ほぼ10年ぐらい前,東大あたりをモデルにして,全国でほぼ形が決まっていったといってもいいと思うんです.これは1つには,細菌血清検査というのが,かなり古くから独立した検査,中央化した検査として扱われていた点で,比較的中検制度の中に取り入れられるのがやさしかったといえると思います.ところがそれから10年間たちますと,血清検査はいくぶん後退してきたという感じがしないわけじゃないんです,ことに血液だとか,あるいは生化学の検査は,母体となっている親学会との関連が非常に強く,そのために非常に精力的にやられていると思うんです.血清検査には残念ながらそれがないのも原因と思います.
Copyright © 1969, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.