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結核菌(1)形態学的検査
木村 貞夫
1
1栃木県衛生研究所
pp.866
発行日 1969年10月15日
Published Date 1969/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542906550
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結核菌は前号まで述べてきた細菌とちがって,その形態の検査においても,培養においてもかなり特殊な位置をしめている.たとえば形態についても,一般菌について行なうグラム染色よりは特殊の抗酸性染色を行なうのがふつうであるし,培養についてもふつう寒天培地や血液寒天には生えず,鶏卵を基材とする鶏卵培地を用いなければならない.また培養期間も一般菌のように24-48時間というような短期間ではなくて数週間を必要とする.したがって,前号までに述べてきた方法では結核菌を検出することはできない.
最近結核死亡率は減少したといっても,結核は慢性感染症であり,まだ多くの結核患者が存在しているので,結核菌の検査は臨床細菌検査技師にとってマスターしておかねばならないものの1つである.
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