主要疾患と臨床検査・6
糖尿病と臨床検査
伊藤 徳治
1
1虎の門病院内分泌科
pp.494-498
発行日 1969年6月15日
Published Date 1969/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542906440
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
糖尿病を放置すれば,一部のものは短期間のうちに糖尿病性昏睡に陥って死亡し,他は合併症のために寿命が短縮しあるいは社会生活上重大な支障を生ずることが多いが,現在,これを根治させる治療法はない.したがって,今日,糖尿病患者を診療する目的は,第1に,最も恐るべき糖尿病性昏睡による死亡を防ぐこと.第2に,糖尿病にみられる諸代謝異常を正常化し,この状態を一生つづけること(これをよいコントロールをつづけるという).第3に,これによって糖尿病の合併症を予防し進行をくいとめ,あるいはおくらせる二とである.診療に必要な臨検床査も,これらの目的に応じて分けられる.
Copyright © 1969, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.