検査室メモ
管理会議
大橋 経雄
1
1国立栃木療養所研究検査科
pp.419
発行日 1969年5月15日
Published Date 1969/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542906422
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器材購入の第1関門
私どもの国立療養所では,第1,4半期ごと管理会議が開かれる.この会議の構成メンバーは所の幹部をはじめ各職場の主任係長,あるいは婦長,現場長などで,会議の進行係は主として事務長もしくは補佐が行なう.会議のテーマとしては厚生省関東信越地方医務局で行なわれた所長,事務長,医務課長,婦長会議などの指示,伝達が主でそれにつづいて次4半期の示達予算の討議が行なわれる.この討議が出席者の腕の見せどころで,むこう3ヵ月の必要備品(あるいは主な消耗品)をわがものにするわけである.とはいえ要求額の1/3あるいは1/4にもみたない示達額から,自分の職場の必要分を獲得しようというのであるから,矢おもてに立つ会計主任は容易でない.
それでもこのころでは医療備品関係はその中の一定額を医務課長にあずけ,医務課長の判断によって必要度のランクをつけるようになったから,以前ほど"けんけんがくがく"の騒々しさはなくなった.このように国立関係の病院療養所では,いかに自分の職場で器械器具が必要だとしても,先だつものが本省(地方医務局)から流されてこないことにはどうにもならないことで,その点私はまだ民間の医療機関のほうが,器材は案外希望するものが入手できているのでないかと思う.私はいつかも述べたように,他の施設に出張や見学した際には,決まって器材はすぐ買ってもらえるかどうかをたずねている.すると決まってなかなか買ってもらえないというのが国立で,特に療養所にいたってはあきらめているというのもある.
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