研究
オートアナライザー比色部(tubular flowcell)の利用による超微量比色の試み—血清ビリルビン分別定量への応用
菱本 恒温
1
,
柿本 称生
1
,
出井 勝重
1
1国立京都病院研究検査科
pp.353-354
発行日 1969年4月15日
Published Date 1969/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542906404
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臨床化学検査の超微量化のための研究は,近年ますます盛んとなり,種々の方法が考案されてきているが,結論的には微量検体の測定のための比色計の改善と,鋭敏な試薬の開発にある.後者については開発の余地はあるが,むずかしい問題である.前者の比色計についてはいまだ決定的な器種がなく,超微量化を困難にしている.
筆者はオートアナライザー比色部を,日常の自動分析器としての使用から,簡単な切り替え操作によって,比色液量0.2mlを十分比色できる超微量比色計としての利用を案出し,さらに,サンプラー,プロポーショニングポンプ,レコーダーの利用による半自動化,超微量比色を実用化した.最初の試みとして,血清ビリルビン分別定量に使用し,直接,総ビリルビンならびに各盲験用に血清20λ,すなわち1回使用血清量0.005ml (5λ)の超微量化ができたので,その概要を説明する.
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