技術解説
脳波検査法
本間 伊佐子
1
1国立相模原病院生理検査室
pp.829-835
発行日 1962年12月15日
Published Date 1962/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542906047
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
はじめに
最近エレクトロニクスの発達に伴い,いろいろの現象を電気的に記録しようとする傾向が高まっている。ここ数年来脳波はその意義の重要さが認められ装置の普及とともに急速の発展を示した。神経・神経外科,精神科,内科,小児科などの各疾患に対して重要な検査の一つとして広く応用されている。
しかしその現象が単純でないために,その取り方に決った方式がなく,自分で適当と認めれる方法を適宜に用いている状態である。最近その対策として国際脳波学会で基準となるような脳波検査技術指針が提案されている。わが国でも脳波計についてはメーカーを含めた規格委員会で,すべて同じ性能をもつ脳波計を造ることに一致している。機械の種類,記録の方法,整理などはまだ検査室によって異なった方法が随時に用いられている。しかしその記録所見はその検査室外に出されても通用するものであること,検査技師は他所の脳波計をも理解し,操作できることが望ましい。
Copyright © 1962, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.