Senior Course 生理1
脳波記録と電極
本間 伊佐子
1
1東京・虎の門病院生理学科
pp.206
発行日 1971年2月15日
Published Date 1971/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542917316
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脳波計が改良され,簡単に操作できるようになっても,脳波を記録するためには生体電位を外に誘導し脳波計に入れなければならない.そのために生体と脳波計を結びつける電極が必要となる.脳電位はμV単位であり,生体電位としては最小の部類に属するので,電極間の微細な分極電位などによって記録は容易に影響されることがある.すなわち,電極の良否,種類,接着法などが脳波記録上重要な役割をもつことになる.
電極の特性としては脳電位を損ずることなく取り出しうるものであり,接着がよく,固定しやすく,雑音や障害がはいりにくく,長時間の記録にたえ,使いやすく,患者に苦痛や不快感を与えないものがよい.問題点として電極の材質,形,電極と皮膚との接触,電極固定法,電極間抵抗,電極のりなどがあげられる.
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