今月の主題 再生医療と幹細胞
各論
血管内皮前駆細胞を利用した血管再生
室原 豊明
1,2
,
明石 英俊
2,3
,
新谷 理
1,2
,
岡崎 悌之
2,3
,
吉本 幸治
4
,
佐々木 健一郎
1,2
,
嶋田 寿文
1,2
,
秋田 孝子
1,2
,
江上 公康
2,5
,
上野 高史
1,2
,
本間 友基
1,2
,
池田 久雄
1,2
,
佐田 通夫
4
,
青柳 成明
2,3
,
今泉 勉
1,2
Toyoaki MUROHARA
1,2
,
Hidetoshi AKASHI
2,3
,
Satoshi SHINTANI
1,2
,
Teiji OKAZAKI
2,3
,
Kohji YOSHIMOTO
4
,
Ken-ichiro SASAKI
1,2
,
Toshifumi SHIMADA
1,2
,
Takako AKITA
1,2
,
Kimiyasu EGAMI
2,5
,
Takafumi UENO
1,2
,
Tomoki HONMA
1,2
,
Hisao IKEDA
1,2
,
Michio SATA
4
,
Shigeaki AOYAGI
2,3
,
Tsutomu IMAIZUMI
1,2
1久留米大学医学部第3内科
2久留米大学循環器病研究所
3久留米大学医学部外科
4久留米大学医学部第2内科
5久留米大学医学部小児科
キーワード:
血管新生療法
,
内皮前駆細胞
,
慢性閉塞性動脈硬化症
Keyword:
血管新生療法
,
内皮前駆細胞
,
慢性閉塞性動脈硬化症
pp.385-393
発行日 2002年4月15日
Published Date 2002/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542905079
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虚血組織をターゲットとした,血管新生療法の研究・開発が進んでいる.欧米では,遺伝子治療による臨床応用が先行しているが,ベクターの選択や安全性など,いまだ解決すべき問題点も多い,一方,従来成人における血管新生は既存の血管内皮細胞の増殖と遊走によるもののみであると理解されてきたが,成人の末梢血液中には,内皮細胞に分化しうる内皮前駆細胞が存在することが最近明らかにされた.これらの内皮前駆細胞は,成人においては骨髄より動員されると考えられている.事実,自己骨髄細胞移植により,虚血組織の血管新生ないしは血流を増強できうることが最近動物実験で明らかにされ,さらにこの分野の臨床応用もわが国では開始されている.本稿では,このような血管新生療法の最近の動向と問題点について述べたい.
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