今月の主題 インフルエンザ―新しい知見
話題
抗インフルエンザウイルス薬の現状と課題
鈴木 宏
1
,
斎藤 玲子
1
,
坂井 貴胤
1
Hiroshi SUZUKI
1
,
Reiko SAITO
1
,
Takatsugu SAKAI
1
1新潟大学大学院医歯学総合研究科国際感染医学講座公衆衛生学分野
キーワード:
抗インフルエンザウイルス薬
,
耐性ウイルス
Keyword:
抗インフルエンザウイルス薬
,
耐性ウイルス
pp.179-182
発行日 2002年2月15日
Published Date 2002/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542905042
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1.はじめに
インフルエンザをめぐって大きな変革を迎えている.一時使用が極限まで減少したワクチンが,高齢者などのハイリスクグループを主な対象として復活し1~3),これまで不確実であった診断が15~30分以内にインフルエンザA型,B型を確実に診断可能となり4,5),本題でもある抗インフルエンザウイルス薬が登場してきた6~16).
1998年末に塩酸アマンタジン(シンメトレル®),1999年末からはノイラミニダーゼ(NA)阻害剤(リレンザ®,タミフル®)が認可となり,抗ウイルス剤による予防・治療に新たな展開が示された.しかし,これらの薬剤に対する耐性ウイルスへの新たな対処も必要となり,その現状と課題について述べる.
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