今月の主題 生物・化学発光の新しい展開
技術解説
電気化学発光イムノアッセイ
難波 祐三郎
1
,
金島 才仁
2
Yojiro NANBA
1
,
Motohito KANASHIMA
2
1エーザイ株式会社医薬事業部診断薬部研究開発室
2三光純薬株式会社研究開発部
キーワード:
電気化学発光
,
ルラニウム錯体
,
磁気ビーズ
,
トリプロピルアミン
,
PIVKA-Ⅱ
,
HTLV-Ⅰ
,
全血測定
Keyword:
電気化学発光
,
ルラニウム錯体
,
磁気ビーズ
,
トリプロピルアミン
,
PIVKA-Ⅱ
,
HTLV-Ⅰ
,
全血測定
pp.293-300
発行日 1998年3月15日
Published Date 1998/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542903675
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抗原抗体反応を電気的に検出するさまざまな手法があるがその中に標識物を電気化学的に発光させる電気化学発光法(ECL)と呼ばれる手法がある.これまでのECLでは芳香族炭化水素やRu錯体などを単に電解酸化して発光させるにとどまっていたので,化学発光に匹敵する感度には至っていなかった.最近筆者らが開発したTPAを発光補助剤として用いる手法は電解酸化されたTPAが強力な還元作用を発揮しRu錯体を効率よく励起させるので高感度でダイナミックレンジの広いECLが実現,化学発光を凌ぐイムノアッセイが可能となった.本稿ではこうした電気化学発光の原理や特徴,およびこの新しい技術を使ったイムノアッセイシステム機器PICOLUMI®の優れた特性について言及した.
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