今月の主題 臓器移植と臨床検査
総説
臓器移植の現況と将来―免疫寛容の人為的導入の視点から
柏木 登
1
Noboru KASHIWAGI
1
1北里大学医学部免疫学
キーワード:
臓器移植
,
免疫寛容
,
主要組織適合抗原
,
遺伝子導入
Keyword:
臓器移植
,
免疫寛容
,
主要組織適合抗原
,
遺伝子導入
pp.855-860
発行日 1997年8月15日
Published Date 1997/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542903384
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現在行われている臨床臓器移植は組織適合検査と免疫抑制剤の2本柱により支えられている.しかしながら,実際に組織適合抗原を一致させることはきわめて難しく,免疫抑制剤には常に副作用が付きまとう.組織適合が十分に得られず,しかも免疫抑制剤を最少限に抑えた条件のもとで,移植を成功に導く方策は果たしてないのだろうか.ドナーの組織適合抗原遺伝子によるレシピエントの遺伝子治療がその問題に対する解答を与えてくれつつある.
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