編集者への手紙
唾液中Helicobacter pylori IgG抗体測定の検討
櫻井 伊三
1
,
浪岡 知子
1
,
野田 幸一
1
,
武町 浩三
1
,
久住 幸一
1
,
桑原 紀之
1
1自衛隊中央病院研究検査部
キーワード:
H.pylori
,
saliva
,
antibody
Keyword:
H.pylori
,
saliva
,
antibody
pp.233-234
発行日 1997年2月15日
Published Date 1997/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542903257
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- 文献概要
1.はじめに
Helicobacter pylori (H.pylori)感染の診断法は,内視鏡検査を必要とするか否かにより大別される.内視鏡検査の必要がなく,生体にとって非侵襲的な方法の代表として血清H.pylori IgG抗体の測定があり,培養法,組織学的方法などとの相関性を有することから,H.pylori感染のスクリーニング法としては有用であると考えられている.一方,H.pyloriの感染経路はいまだ十分解明されていないが,若年者における感染の有無を疫学的に検討することは,重要であると考えられる.そこで,採血,血清分離という労力を有しないより簡単な方法として,唾液中のH.pyloriIgG抗体の測定が考えられている1,2).今回われわれは,20代健常者の唾液中のH.pylori IgG抗体を測定し,血清IgG抗体との相関性を検討したので報告する.
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