Japanese
English
研究
穿刺吸引細胞診における針内洗浄液の検討
A Study of Needle Rinsing Fluid Used for Aspiration Cytology
鐵原 拓雄
1
,
有光 佳苗
1
,
矢田部 敏成
2
,
広川 満良
3
Takuo KANAHARA
1
,
Kanae ARIMITSU
1
,
Toshinari YATABE
2
,
Mitsuyoshi HIROKAWA
3
1川崎医科大学附属病院病院病理部
2川崎医療短期大学臨床検査科
3川崎医科大学病理学教室
1Department of Pathology, Kawasaki Medical School Hospital
2Department of Medical Technology, Kawasaki College Allied Health Professions
3Department of Pathology, Kawasaki Medical School
キーワード:
穿刺吸引細胞診
,
針内洗浄
,
YM式喀痰固定液
,
ビメックス液
Keyword:
穿刺吸引細胞診
,
針内洗浄
,
YM式喀痰固定液
,
ビメックス液
pp.219-223
発行日 1997年2月15日
Published Date 1997/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542903254
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穿刺吸引細胞診において採取した細胞をより効率的に塗抹する方法として,針内を生理食塩水で洗浄する方法があるが,この方法で作製した標本では細胞変性が加わりやすく,診断に十分役立つとは言いがたい.そこで,今回われわれは生食水,培養液,リン酸緩衝液,YM液,ビメックス液などを用いて細胞変性を起こしにくい針内洗浄液を発掘することにした.結果的には生食水,培養液,リン酸緩衝液などでは核の膨化や淡染,核線がみられやすく,YM液とビメックス液が良好であった.小型リンパ球の核面積の計測においてもYM液やビメックス液が穿刺吸引後に直接塗抹したコントロール標本に最も近値を示し,上記の結果を裏づけた.また,洗浄後の塗抹標本では,全体的には大きな細胞集塊はほつれる現象がみられ,小さな細胞集塊は立体化する傾向がみられた.
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