特集 血栓症と血小板凝固線溶系検査
血栓症の検査
1.血小板の検査
10)PF-4
西郷 勝康
1
,
寮 隆吉
2
Katsuyasu SAIGO
1
,
Ryukichi RYO
2
1神戸協岡病院内科
2神戸大学医学部附属病院輸血部
pp.93-94
発行日 1996年10月30日
Published Date 1996/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542903088
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PF-4とは
血小板第IV因子(platelet factor 4;PF-4)は前項のβ-TGと共に血小板特異蛋白の1つで,β-TGと同様α顆粒内に蓄積されている1).さらに,肥満細胞やヒト臍帯静脈内皮細胞にも存在すると報告されている.
血小板中には,PF-4,β-TG,low affinity PF-4,血小板塩基性蛋白,フィブロネクチン,トロンボスポンジンなど,数々のヘパリン中和作用を持つ物質が知られているが,PF-4が最も強い.PF-4のグリコサミアミノグリカンへの親和性はヘパリンに最も強く,次いで,ヘパラン硫酸,デルマタン硫酸,コンドロイチン硫酸と続く.
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