今月の主題 糖尿病―診断・治療の指標
技術解説
ケトン体
洪 尚樹
1
Naoki KOH
1
1名古屋大学医学部第三内科
キーワード:
ケトン体
,
ケトーシス
,
糖尿病性ケトアシドーシス
Keyword:
ケトン体
,
ケトーシス
,
糖尿病性ケトアシドーシス
pp.1149-1154
発行日 1996年10月15日
Published Date 1996/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542903042
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アセトン,アセト酢酸,3-ヒドロキシ酪酸からなるケトン体は,絶食やインスリンが不足した状態で,脂肪組織からの遊離脂肪酸放出の亢進により肝で産生され,脳をはじめとする肝外組織のグルコースの代用エネルギー源である.ケトン体の過剰産生が原因で起こる糖尿病性ケトアシドーシスは代謝異常の極限状態ともいえるが,このほかにもケトン体は,その絶対値やその比で,代謝状態や病態を知るうえで重要な情報をわれわれに与えてくれる.〔臨床検査40:1149-1154,1996〕
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