今月の主題 腫瘍マーカー―最近の進歩
座談会
腫瘍マーカーの効率的利用を考える
大倉 久直
1
,
北村 聖
2
,
河合 忠
3
1国立がんセンター中央病院薬物療法部
2東京大学医学部臨床髄医学
3自治医科大学臨床病理学
pp.1313-1323
発行日 1995年11月15日
Published Date 1995/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542902746
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河合(司会)本日は"腫瘍マーカーの効率的利用を考える"というテーマで,大倉先生,北村先生にご出席いただき,話を進めていきたいと思います.
腫瘍マーカーの検査は日常広く使われています.私どもの病院は大体1日あたり980床,外来1,500~1,600名の総合病院ですが1か月に3,500件ぐらいの腫瘍マーカーの検査が行われています.現在,保険診療点数表に載っている項目だけでも30種類を超えています.腫瘍マーカーの検査は癌の補助診断に広く使われていますが,これを適切に使うには相当な専門的知識と,いろいろな腫瘍マーカーの特殊性を理解しておく必要があると思います.そこで,本日は腫瘍マーカーをいかに効率的に使うかについて学問的な面と経済的な面から論じてみたいと思います.
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