特集 免疫組織・細胞化学検査
臓器別応用例
4.内分泌系
3)副腎
河合 紀生子
1
Kioko KAWAI
1
1長崎市立市民病院病理科
pp.191-194
発行日 1995年10月30日
Published Date 1995/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542902709
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はじめに
副腎は腎臓の上部内側に位置する黄色三角形の小さな内分泌臓器である.1563年初めてその名が記載されたが,1855年Addisonが生命維持に必要な臓器であることを指摘し,その機能が初めて注目されるようになった.その後,Henchが副腎皮質ホルモンであるコルチゾールがリウマチ様関節炎に劇的効果を示すことを発見し,ノーベル賞を受けて以来,広く知られるところとなった.
副腎は生命維持や生体防衛反応に重要な役割を演じているとはいえ,副腎疾患は頻度が少ないうえ病態像が複雑で,ホルモン異常を示す疾患と病変の関連や解釈が難しく,他の内分泌臓器に比べてなじみが少ないため苦慮することがしばしばである.
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