特集 ホルモンと生理活性物質
各論
6.副腎皮質ホルモン系
4)11-デオキシコルチゾール
西村 元伸
1
,
田村 泰
2
Motonobu NISHIMURA
1
,
Yasushi TAMURA
2
1国立佐倉病院内科
2千葉大学医学部第2内科
pp.130-131
発行日 1994年10月30日
Published Date 1994/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542902196
- 有料閲覧
- 文献概要
生合成・分泌・機能
1.産生および機能
副腎皮質束状層では糖質コルチコイドであるコルチゾール(cortiso1;F)が主に産生されるが,11-デオキシコルチゾール(11-deoxycortiso1;S)はその前駆物質であり,図1に示すとおり17-ヒドロキシプロゲステロンが21-ヒドロキシラーゼにより代謝されて合成され,さらに11β-ヒドロキシラーゼにより代謝されコルチゾールに変換される.
Sの糖質コルチコイド,あるいは鉱質コルチコイドとしての活性はコルチゾール,アルドステロンに比べはるかに弱く,生理活性物質としての存在意義はあまりないが,ステロイド合成の中間代謝産物として副腎皮質酵素欠損症の診断,またメトピロンテストの評価においてその測定意義は大きい.
Copyright © 1994, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.