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新しい線溶活性物質ナットウキナーゼ
須見 洋行
1
,
矢田貝 智恵子
2
1岡山県立大学栄養学科
2岡山県立短期大学食物科
キーワード:
ナットウキナーゼ
,
血栓溶解酵素
Keyword:
ナットウキナーゼ
,
血栓溶解酵素
pp.1258-1260
発行日 1993年11月15日
Published Date 1993/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542901809
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NHKの「トライ&トライ」とか「クイズ百点満点」などに出たので知っている方も多いと思うが,ナットウキナーゼとは"経口線溶療法1)"を目的に,最も安全性の高いと考えられる世界数百種の食品検索の中から唯一,わが国の納豆に発見された強力な血栓溶解酵素である.それも最初はロサンゼルス産の納豆を人工血栓の上に載せて発見されたものである.今はその分子構造も決定され,血栓症の国際学会では"ナットウ"は知らなくても"ナットウキナーゼ"と言えばわかるぐらいになっている.
心筋梗塞などの治療には,現在血栓溶解剤としてヒト尿由来のウロキナーゼが静注されているが,納豆1パック(100g)にはその約20万単位(20万円)にも相当する力のあることが確認されている.なお,この酵素はナットウ菌が大豆から糸(粘り)の中に作り出すもので,したがって大豆をいくら食べてもその中には含まれていない.
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