特集 ロボティクスと臨床検査
Ⅳ.検体搬送システム
1. 開発のフィロソフィ
3)東亜医用電子(株)
林 正好
1
,
稲垣 明
1
Masayoshi HAYASHI
1
,
Akira INAGAKI
1
1東亞医用電子(株)システム事業推進室
pp.114-116
発行日 1993年10月30日
Published Date 1993/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542901747
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
はじめに
臨床検査における搬送システムの導入は,近年飛躍的に伸びている.これは搬送システムを導入することにより,検査の合理化・省力化および経済的なメリットが評価されていることによる.なかでも血液検査における搬送システム1)は,血液の遠心分離などの操作が不要なことからコンパクトなシステム構築ができること,またクローズ方式での測定が可能なことからバイオハザード対策としても有効であるため,現在国内外の数多くの施設2~4)で検討され導入されている.
われわれメーカは,システム商品の開発にあたり,現時点のユーザニーズを反映するだけでなく,長期的な展望を立て設計を進めた.まず,検査室のシステム構築の真の目的は何であるかを明らかにし,その目的達成のための血液検査システムとしてのアプローチを試みた.ここに,現在の搬送システムについての基本的な考え方を述べるとともに,今後の方向性についての考察を加えたい.
Copyright © 1993, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.