今月の主題 抗菌薬感受性試験
技術解説
自動化法
山根 誠久
1
Nobuhisa YAMANE
1
1熊本大学医学部臨床検査医学講座
キーワード:
自動化機器
,
薬剤感受性試験
,
菌発育曲線
,
マイクロプレート法
,
最小発育阻止濃度
Keyword:
自動化機器
,
薬剤感受性試験
,
菌発育曲線
,
マイクロプレート法
,
最小発育阻止濃度
pp.865-869
発行日 1993年8月15日
Published Date 1993/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542901634
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細菌検査の自動化は,20年近い年月を経て,わが国の検査室にも広くその効用と有用性が認知されるようになってきた.しかし,これまでの自動化はもっぱら菌種同定に主眼が置かれ,自動化機器による薬剤感受性試験の臨床応用はきわめて限られていた.既にいくつかの自動化機器は市場から撤退している.ほとんどの自動化機器が海外で開発されたため,試験する薬剤が必ずしもわが国の実情に適合していないという点が当初から指摘されていた.現在の自動化機器は,①一定濃度の薬剤を含む培地中での菌発育をkineticに解析して,あらかじめ設定された回帰式から最小発育阻止濃度を換算するもの,②マイクロプレートでの菌発育終末点を自動読み取りするもの,の2つがある.今後,蛍光基質の応用など,迅速な薬剤感受性試験を目的に,ソフトウェアの改善,新しいテクノロジーの展開が期待される.〔臨床検査37(8):865-869,1993〕
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