最後までよい人生を支えるには 多死時代の終末期医療 非がんの終末期を支えるには
慢性腎不全
三浦 靖彦
1
,
川崎 彩子
,
坂川 英一郎
1野村病院 内科・総合診療部門
キーワード:
意思決定
,
医の倫理
,
血液透析
,
腎不全-慢性
,
生活の質
,
ターミナルケア
,
患者による事前指示
,
治療の差し控え
,
倫理コンサルテーション
Keyword:
Decision Making
,
Ethics, Medical
,
Renal Dialysis
,
Kidney Failure, Chronic
,
Quality of Life
,
Terminal Care
,
Advance Directives
,
Ethics Consultation
,
Withholding Treatment
pp.1139-1145
発行日 2013年12月1日
Published Date 2013/12/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2014056481
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
透析医療は一種の延命治療であることから,臨床倫理を考える原型であり,わが国においても意思決定支援,QOL向上,透析非導入,透析中止などの臨床倫理的問題に,早くから対応してきた.透析患者は,一般人と同様に事前指示をしたいと考え,実際に事前指示をしている患者も多いが,透析患者の事前指示内容は,家族にも医療者にも理解されていないという研究結果から,透析患者用事前指示書も作成されている.日本透析医学会から,「慢性血液透析療法の導入と終末期患者に対する見合わせに関する提言(案)」が発表された.社会全体と同様に,慢性腎不全医療現場においても高齢・多死社会を迎えているが,その現実を踏まえたうえで,臨床倫理のアプローチを用いた慢性腎不全医療について概説する.
©Nankodo Co., Ltd., 2013