今月の主題 心・血管系ホルモン
測定法・病態生理
血管由来のプロスタグランジン
石光 俊彦
1
,
上原 譽志夫
1
Toshihiko ISHIMITSU
1
,
Yoshio UEHARA
1
1東京大学医学部内科学第二教室
キーワード:
血管
,
プロスタサイクリン
,
トロンボキサン
,
測定法
,
病態生理
Keyword:
血管
,
プロスタサイクリン
,
トロンボキサン
,
測定法
,
病態生理
pp.264-269
発行日 1991年3月15日
Published Date 1991/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542900522
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エイコサノイド(プロスタグランジンおよびその関連物質)は全身の臓器で産生代謝され,それぞれの臓器に特徴的な生理活性を持ち,さまざまな生体機能の調節に関与する.特に血管壁においては相反する作用を有するPGI2とTXA2のバランスにより血管の緊張性,血小板凝集および平滑筋細胞の増殖や肥大などが調節され,血管障害に対する防御機構の一端を担うと考えられる.動脈硬化,本態性高血圧症,虚血性心疾患,糖尿病などでは,血管系エイコサノイドの異常が認められる.エイコサノイドの測定法としては生検定法,免疫測定法,高速液体クロマトグラフィ法,ガスクロマトグラフィ質量分析法などがあるが,それぞれに長所と短所を有するため,目的に応じて適切な測定法が選択される必要がある.
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