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                                    アクロシンと不妊
                                    
                                    
                            
                            
                        
                
                
                            
                            
                                
                                    
                                        
                                            
                                                松本 修
                                            
                                            1
                                        
                                        
                                        
                                        
                                            
                                        
                                    
                                
                                
                                    
                                
                            
                        
                
                
                
                  1神戸大学泌尿器科
                
                
                
                
                
                
                
                
                
                
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                                    アクロシン
                                
                                ,
                            
                            
                                
                                    男性不妊
                                
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                                    精子機能検査
                                
                                
                            
                        
                
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                                    アクロシン
                                
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                                    男性不妊
                                
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                                    精子機能検査
                                
                                
                            
                        
                
                pp.1102-1103
                
                
                
                  
                  
              
              
              
                  発行日 1990年9月15日
                  Published Date 1990/9/15
                
                
                
                DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542900272
                
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- 文献概要
アクロシンは,主に精子先体内膜に存在するトリプシン様蛋白分解酵素である.卵透明帯の通過など受精過程に関与し,アクロシン活性がきわめて低い球形精子症では,たとえ精子濃度,精子運動性が正常でも妊娠は成立しない1).受精の際には,精子の受精能獲得がなされ,その最終段階として先体反応がおこるが,これはまずヒアルロニダーゼが先体膜の胞状化とともに放出され,卵丘の基質を分解し,ついで先体消失がおこってアクロシンが露出し,卵丘の内側の透明帯を融解し,精子の通過を容易にする.アクロシンは,射出精子では90%が不活性なプロアクロシンとして存在し,10%の活性型アクロシンも大部分がインヒビターと複合体を形成した不活性な状態で存在する.インヒビターは精巣上体に由来し,アクロシンの自然発生的活性化を防止し,受精能獲得過程での生理的な活性化をコントロールしていると考えられる.アクロシンの標準的な測定法は,Goodpastureら2)による以下の方法である.精漿にはインヒビターが存在するので,密度勾配遠沈法で精漿を完全に除去した後,10%グリセロール精子浮遊液に塩酸を加え,pH2.8で12時間以上の酵素抽出をする.精子を除去した抽出液をpH3.0の1mmol/l塩酸で透析し検体Aとする.
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