増大号 AKI・CKDの診断・治療に臨床検査を活かせ
4章 腎疾患を知る—臨床検査ができること
腎疾患の話題
Onconephrology
前岡 侑二郎
1
,
正木 崇生
1
1広島大学病院腎臓内科
キーワード:
onconephrology
,
シスプラチン
,
血管内皮増殖因子阻害薬
,
VEGF阻害薬
,
免疫チェックポイント阻害薬
,
ICI
Keyword:
onconephrology
,
シスプラチン
,
血管内皮増殖因子阻害薬
,
VEGF阻害薬
,
免疫チェックポイント阻害薬
,
ICI
pp.550-553
発行日 2024年4月15日
Published Date 2024/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542203605
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onconephrology
悪性腫瘍は国内外で死因の上位を占め,世界の高齢化に伴い,さらに増加している.国立がん研究センターのがん統計では,悪性腫瘍と診断される確率は2人に1人であり,悪性腫瘍で死亡する確率は男性が4人に1人,女性が6人に1人と推計されている.近年,がん領域の治療が急速に進歩している一方で,より専門性の高い多様な副作用が出現するようになった.このような背景からoncology(腫瘍学)とnephrology(腎臓病学)を組み合わせたonconephrologyという造語が生まれた.onconephrologyにおいて,がん診療における腎障害は生命予後悪化に関与する最も重要な問題であり,「がん薬物療法時の腎障害診療ガイドライン」1)が2016年に作成され,2022年に改訂された2).
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