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hematogonesの形態的特徴
hematogones(HGs)は正常Bリンパ球前駆細胞である.HGsが多数みられる骨髄生検像ではクラスター形成のないびまん性増加を示す.骨髄スメアでは多くのHGsは10〜20μmで,細胞質はほとんど認められず,核細胞質(nucleocytoplasmic:N/C)比は極めて大であり,核は円形〜類円形で,クロマチンは均一かつ緻密で濃縮した細胞としてみられる1,2).正常Bリンパ球前駆細胞であるため,その成熟段階に応じて形態も変化がみられる.最も幼若なHGsでは,円形核でN/C比が高く,時には顕著な核小体を伴う均質な核クロマチンをもつ.細胞質は好塩基性を示し,封入体,顆粒,液胞などを有することはない.これらはリンパ芽球と酷似しており,特にB細胞性急性リンパ芽球性白血病(B lymphoblastic leukemia/lymphoblastic lymphoma:B-ALL)に対する化学療法後骨髄回復期に,腫瘍性Bリンパ芽球との判別をつけるのは難しい.最も成熟したHGsは濃縮し均一なクロマチンをもち,核小体を認めることはほぼない.成熟Bリンパ球にかなり近い形態となっている.
一般的に,新生児や臍帯血以外に末梢血でHGsをみることはないものの,MCF(multicolor flow cytometry)では多くの小児,成人で少ないながらもHGsを同定することができるとされている.リンパ節においては,TdT(terminal deoxynucleotidyl transferase)を表出する幼若HGsが胎児リンパ節や小児の反応性リンパ節炎などでみられることがあるが,これらの細胞は5個以上のクラスターを呈することはない.
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