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一般検査
ベンスジョーンズ蛋白(BJP)の特徴を教えてください
西山 大揮
1
1帝京大学医学部附属溝口病院中央検査部
pp.298-299
発行日 2021年4月15日
Published Date 2021/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542202605
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ベンスジョーンズ蛋白(BJP)とは
ベンスジョーンズ蛋白(Bence Jones protein:BJP)については,1844年に英国・ロンドンの内科医であるWilliam Macintyreが,共通の症状をもつ患者尿が異常高比重であることに気付き,内科医であり病態化学者でもあったHenry Bence Jones医師に解析を依頼したことで発見された.
BJPは多発性骨髄腫などの形質細胞増殖疾患によって過剰に産生された免疫グロブリン遊離軽鎖とされている.遊離軽鎖(free light chain:FLC)とは免役グロブリン軽鎖(L鎖)で免疫グロブリン重鎖(H鎖)と対にならないものである.炎症における多クローン性高γグロブリン血症や腎機能障害ではこのFLCの血中濃度が上昇することはあるが,κ鎖とλ鎖は均等に上昇するため,κ/λ比は変化しない.しかし,多発性骨髄腫などの形質細胞増殖性疾患では単クローン性のFLCが産生されるため,κ/λ比が異常となる.FLCは単量体(もしくは二量体)で分子量が約22,000と比較的小さく,また陰性荷電も少ないことから腎糸球体で濾過される.
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