Japanese
English
今月の特集1 血栓止血学のトピックス—求められる検査の原点と進化
敗血症関連凝固異常
Sepsis-associated coagulopathy
射場 敏明
1
1順天堂大学救急・災害医学
キーワード:
敗血症
,
播種性血管内凝固
,
DIC
,
敗血症性凝固異常
,
SIC
,
SOFA
,
血管内皮細胞
Keyword:
敗血症
,
播種性血管内凝固
,
DIC
,
敗血症性凝固異常
,
SIC
,
SOFA
,
血管内皮細胞
pp.1372-1379
発行日 2020年12月15日
Published Date 2020/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542202520
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Point
●従来,感染による合併症,すなわち播種性血管内凝固(DIC)として捉えられてきた敗血症性凝固異常(SIC)は,近年になって感染に対する宿主の防衛反応として炎症とセットで語られるようになった.
●海外では非代償性消費性凝固異常を規定するovert DIC診断基準とともに,DICが本来意味する“全身性の凝固活性化状態”,すなわち“coagulopathy”を規定しようとする動きがみられる.
●国際血栓止血学会(ISTH)はSICをSOFA score,血小板数,プロトロンビン時間(PT)の3項目で規定している.
●DICについては,わが国では「急性期DIC診断基準」を用いた診断が一般的であるが,海外ではより厳密に凝固異常を規定する「overt DIC診断基準」が用いられることが多い.ほかにも複数の診断基準が存在するが,SICは統一的なルールで評価することが望ましい.
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