増刊号 維持・継続まで見据えた—ISO15189取得サポートブック
Part.3 5章 技術的要求事項
5.2 施設及び環境条件
検体検査からみた「5.2 施設及び環境条件」
糸島 浩一
1
1岡山大学病院医療技術部検査部門
pp.1126-1130
発行日 2019年10月15日
Published Date 2019/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542202152
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岡山大学病院では,2007年にISO15189初回認定を取得後,現在(第3回認定更新)に至るまで計10回の日本適合性認定協会(Japan Accreditation Board:JAB)による外部審査を受審した.その中で「5.2 施設及び環境条件」に関する指摘は全体の12.8%であり高率であった.今回,これらの指摘事項を一部紹介し各項を解説する.認定取得を目指す多くの施設は,現状の「施設及び環境条件」について,この規格に適合するよう改善していく必要があるが,限られた資源をいかに工夫し有効利用していくかがポイントとなる.その中で検査の品質に悪影響を及ぼす要因を認識し,何のために行うのかを理解した上で取組んでいくことが,認定取得のみでなく,その後の維持継続に有効となり得る.本稿では,医療関係者,患者,及び外部からの来訪者に対する感染症などのリスク回避や検査の品質に悪影響を及ぼす環境の管理に関する内容を中心に記述する.
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