増刊号 維持・継続まで見据えた—ISO15189取得サポートブック
序文
平石 直己
1
1日本赤十字社医療センター検査部
pp.1079
発行日 2019年10月15日
Published Date 2019/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542202143
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継続的な改善ができる組織づくりのために
近年,ISO15189認定取得施設が増えています.さかのぼると,2016年度の診療報酬改定における「国際標準検査管理加算」の新設がきっかけとなり,院内での臨床検査室の信頼向上や経営的メリットにつながることを期待して,認定取得を目指す施設が増えたように思います.ISO15189が浸透し,その概念が理解されていく中で,臨床検査室の質の向上・品質管理の面からも必要性を感じ,認定取得に向けて準備を始めた施設もあるのではないでしょうか.
ISO15189は臨床検査に従事する者,取引業者,又臨床検査室を取り巻く人々のためにある国際規格です.臨床検査室の質の向上はもとより,業務改善の継続的な実施,働く人々の教育・育成,安全性などについても明確に求められているため,維持継続していく中で,組織としての成長が期待できます.その一方で,認定取得を目指したいものの,“ISO規格要求事項の内容が理解しにくい”といった声も聞かれます.
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