今月の特集2 筋疾患に迫る
扉
山田 俊幸
1
1自治医科大学臨床検査医学
pp.723
発行日 2018年6月15日
Published Date 2018/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542201646
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私たちが日ごろ経験する筋肉痛,脱力は,多くは疲労や不活発によるもので,きつめの運動後のCK上昇以外は臨床検査で異常がでるほどのものではありません.それでは,筋に異常をきたす病気にはどんなものがあるでしょうか.
今回は,病因に共通点は少ないものの,筋と名の付く代表的疾患をまとめて取り上げました.その領域を代表する臨床家の方々に執筆いただき,迫力のある内容となっています.まずは,それぞれの疾患の概念,診断,治療という全体像を把握してみてください.筋が萎縮する,筋やその周囲に炎症が起こる,神経からの刺激が入らない,筋が崩壊する,とはどういった病態なのか理解に努めてください.臨床検査の視点からは,筋逸脱物質であるCKやミオグロビン,炎症マーカー,筋萎縮に伴う筋電図異常など,従来の検査の位置付けを再確認してください.自己抗体が関与する疾患では,病像と強く関連する自己抗体が新たにラインアップされていますので,新しい知識も加えていただけたら幸いです.
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