Crosstalk 地域医療×臨床検査・2
地域の歴史は診断の糸口
寺裏 寛之
1
1岩手県立千厩病院総合診療内科
pp.95
発行日 2018年1月15日
Published Date 2018/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542201488
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地域医療に携わる総合医になりたいという思いで自治医科大学に入学した私は,今,地域医療を謳歌している.卒業後の人事で,岩手県県南のある地域病院において,総合診療内科医として働いている.医学生の時代には,地域医療に従事する総合医になるために,コミュニケーションの大切さを教育された.さらには,地域の文脈を踏まえて診療することの大切さも教え込まれた—これは,地域志向アプローチといわれている1).
ある日のこと,救急外来に60歳台前半の男性が40度の発熱を主訴に来院した.患者の生活背景は? 考えられる病態は? 必要な検査は? 治療の選択は? 患者と会話しながら,想像を働かせつつ診療を組み立てた.
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