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今月の特集 造血器・リンパ系腫瘍のWHO分類 2016 version
リンパ系腫瘍
Hodgkinリンパ腫,組織球性および樹状細胞性腫瘍
Hodgkin lymphomas, histiocytic and dendritic cell neoplasms
井上 健
1
1大阪市立総合医療センター病理診断科
キーワード:
結節性リンパ球優位型Hodgkinリンパ腫(NLPHL)
,
T細胞組織球豊富型大細胞型B細胞性リンパ腫(THRLBCL)
,
Langerhans細胞組織球症(LCH)
,
Erdheim-Chester病(ECD)
,
BRAF遺伝子変異
Keyword:
結節性リンパ球優位型Hodgkinリンパ腫(NLPHL)
,
T細胞組織球豊富型大細胞型B細胞性リンパ腫(THRLBCL)
,
Langerhans細胞組織球症(LCH)
,
Erdheim-Chester病(ECD)
,
BRAF遺伝子変異
pp.863-868
発行日 2017年7月15日
Published Date 2017/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542201324
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Point
●Hodgkinリンパ腫,組織球性および樹状細胞性腫瘍における2016年WHO分類改訂のポイントとして,結節性リンパ球優位型Hodgkinリンパ腫(NLPHL)におけるびまん性病変,ならびにErdheim-Chester病(ECD)の位置付けが挙げられる.
●NLPHLにおいて,T細胞組織球豊富型大細胞型B細胞性リンパ腫(THRLBCL)と区別できない病変を認めた場合は,THRLBCL様の転化をきたしたものと考えるべきであり,予後不良因子となる.
●組織球性腫瘍のなかにはリンパ系腫瘍に引き続いて発症するものがある.両者に共通の遺伝学的特徴などから,腫瘍の形質転換の可能性が示唆されている.
●ECDはLangerhans細胞組織球症(LCH)と同様にBRAF遺伝子の変異を伴うことが多いため,若年性黄色肉芽腫などの組織球性腫瘍と区別する必要がある.
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